社員インタビュー No.10
海外事業には、さまざまな専門分野の人との交流を通して、
興味や視野が広がっていく面白さがある
1994年入社
理学系専攻/エキスパート/海外事業本部
技術第4部
M.K
入社の決め手は、地質学の知識を活かせることと、アットホームな社風
大学時代は理学部地質学科で、比較的新しい時代の火山や地震を研究していました。大好きな地質学の専門性が活かせて、かつ長く働ける仕事に就きたいと考えていたところ、指導教官から「大企業よりも、アットホームな会社が向いている」と当社を勧められました。大学のOBが当社に勤めていたため、事前に会社の様子を見せてもらい、そのときに1年先輩の女性社員から話を聞けたことが印象に残っています。当時はまだ、女性の総合職が珍しかったため、その方の存在がとても心強かったです。
現在は、主に2つの案件に携わっています。1つはエジプトのかんがい案件。地質・土質調査を計画し、再委託する現地調査会社と連携して、作業の管理やデータチェックを行い、報告書を作成します。もう一つはサブサハラアフリカで、農民の手で開発可能な小規模な灌漑を広域展開する案件。小規模灌漑のポテンシャルエリアを抽出するために、衛星画像解析を担当しています。
海外の面白さは、日本にはない地質と向き合えること、さまざまな専門家と話せること
同じ地質の仕事でも、国内と海外では勝手が違うため苦労もあります。たとえば、日本のようにハイテクな調査機器がないため、現地で調達できるもので、目的に応じた精度の高い調査を行う必要があります。現場での臨機応変な判断が求められるため、地質調査や土質試験について、現場作業そのものの技術をかなり勉強しました。また、生活面でも海外ならではの大変さがあります。外で体を動かしたいけれど、治安上難しかったり、食べ物も塩分や脂質が高かったり、健康管理にも一苦労します。今では、サプリメントや、便利な日本食材を持参するなど工夫をしています。さまざまな苦労もありますが、海外ならではの面白さもあります。私は地質屋なので、日本では見られない地質や地形と向き合い、地球規模のダイナミックな歴史を肌で感じられることがとても面白いです。また、プロジェクトチームには農業土木分野以外にも、社会学やジェンダー学といったさまざまな専門家がいます。その方たちと一緒に過ごすことで、多様な価値観や視点を共有できることがとても楽しいです。
キャリアを重ねてもまだまだ成長していきたい
私が産休と育休を取得した当時は、産休育休についての社内規定ができたばかりという状況でしたが、同じ部署の方々には、出張や残業の負担軽減など、温かいサポートや心遣いをいただきました。夫の海外赴任に同行するため、息子が3歳のときに一度当社を離れましたが、海外事業部に地質屋として戻りませんかという連絡をいただき、復帰したという経緯があります。そのため現在は、10年のブランクを埋めるために、リタイアするまで知見を高めていきたいという気持ちがとても強いです。もしかすると、入社した頃よりも、成長を実感できているかもしれません。国内事業部では、専門を突き詰めていくような成長の仕方でしたが、海外事業部では、さまざまな専門分野の方たちと関わるなかで専門の幅が広がっていくような成長ができます。仕事を通じて自分の興味も広がったことで、現在は大学院で衛星画像解析や、途上国の環境問題に取り組む研究をしています。今後も、キャリアを重ねるごとに、さらに成長していきたいです。